支

まいにちを支える

昔から、車を運転する父の姿が好きだった。きびきびと私にわからない動作をして、なめらかに車を動かす。その姿もかっこいいけど、ほんとうに好きなのは、どこかへ連れて行ってくれる、といううれしさなんだろうな、と、子どもとは言えない年齢になった私は思う。私と一緒に出かけるとなると、父は、駐車場でせっせと車を洗う。鼻歌を歌いながら、楽しそうに。友だちと遊びに行くことが増えて、昔ほど一緒に出かけないから、特に気合いが入っている気がする。そんな父を、時には私から誘ってあげなければ、と思う。「お父さん、週末、デートに行こっか」。一瞬でにやけ顔になった父を見て、母があきれたようにため息をついた。